世界の果てでダンドゥット

ダンドゥットは今、現在が一番おもしろいぞ!

Qasidah(カシダー)が録音される現場 インドネシアのイスラム・ソング

カシダー(Qasidah)というのは、インドネシアイスラム宗教歌、というかまあ、アメリカのゴスペルみたいに親しまれているジャンル。あ、USAのゴスペルって言っても、あの、大勢のコーラスばかりじゃなくて、ソロ歌手、ボーカル・グループが主体ですからね。今、その点を詳しく説明している時間はないので、本題に。

歌詞はほとんどインドネシア語で、時々アラビア語が混じる。直接、信仰を呼びかける歌もある一方、お母さんの愛は深いとか、交通規則を守ろうとか、男はスケベだからみだりに愛嬌ふりまくな、とか通俗的な歌詞も多い。新曲が常に作られる一方、スタンダード・ナンバー、懐メロも親しまれている。

Hastina Broadcast のPlaylist

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この一連のプレイリスト、すごい。

バックもボーカルも同時録音、一発取り。1960年代のメンフィスのSTAXの現場もかくや?と思わせる! ずっと後(30番目)に出てくるサウンド・チェックのビデオでは、奥の部屋にミキシング・コンソールがあるのが判る。指向性の強いマイクですが、時々通りを走る車やモーターバイクの音を拾っていますね。

Qasidahもダンドゥットと同様、ライブやミュージックビデオは多いが、こんな録音風景を撮ったものは珍しいのですよ。

電気バイオリンと横笛はシンセサイザーで、電気マンドリンはギターの音色を変えて代用。結果として標準的なQasidahバンドと同じ編成になっている。バックはこの場合、全員男性ですが、女性のQasidahグループも多い。20番目以降や31番目からのコーラスで歌っているのなんか、いっしょに歌えるダンサブルな歌(たぶんスタンダード曲)でしょ?

最初の曲で赤ちゃんを抱いている歌手がHamna Adeena、あとの方で出てくる歌手も身内かも? 背景に出演するニワトリもいい味だしてますね。