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Selamat Hari Natal! インドネシアのクリスマス・ソング

01 - Special Natal - Putra Tunggal Kudus - Yopie Latul

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2020年、第一次コロナ流行の中、感染後に死去された Yopie Latul。

poco poco(ポチョポチョ) というタイトルのダンス曲が有名で、ビデオを検索すれば、保育園から刑務所まで、体操のようなダンスを踊っているのが無数に出てきます。

この Yopie Latul さん、南マルク州出身のクリスチャンで、ゴスペル・ソングもたくさん発表しています。レゲエ・スカ系のリズムのもの、マイケル・ジャクソン風のイントロのもの(Malam Kudus Yoppie Latulで検索せよ)、レゲエのダンスホール風ラップ入(Yopie Latul - GLORIAで検索せよ)など、いろいろあるけれど、クリスマス・ソングならこれを。

インドネシアの人口の約10%はクリスチャンで、聖歌・ゴスペルたくさんあるけれど、どうも、イスラムの宗教歌の多彩さに比べると、しょぼいのだよね。

インドネシアのクリスチャンを、極めて大雑把に捉えると、

1.16世紀からキリスト教が伝わったマルク州などポルトガルの影響が残る地域

2.オランダ人の影響でキリスト教化したミナハサなど

3.19世紀ごろから、ヨーロッパの宣教師が入った山奥(バタック、トラジャなど)

4.さらに20世紀からアメリカ系の宣教が多いパプア州カリマンタンなど

5.華人系の少数派。台灣経由のミッションもあり

以上の系統の聖歌・ゴスペルで、おもしろいのは、東端のマルク州、パプア州などで、山奥の賛美歌って、単なるヨーロッパのコピーか、ディスコ調のピコピコ・サウンドばっかりなんだよなあ。いや、探せばいろいろ素晴らしいものがあるんでしょうけれど。

ちなみに、北スマトラ州のバタックは、インドネシアでは珍しい、東南アジア全体でも珍しい、長子男系相続の慣習を持つ社会で、昔は首刈りなんかやって遊んでいたのが、現在は教育・学術方面で活躍する人が多いのだ。日本や韓国と同じく、ベンキョー好きな民族なんだよ。歌はつまらないけど。