ライブじゃなくて、Youtubeの本人のチャネルから。コロナ禍で仕事がなかった時期かもしれませんが、驚いた。いや、よく考えれば特に驚くことではないのだが。以下すべてLilin Herlina Channel から。
Shania Twain - You're Still The One - Cover Lilin Herlina [ Acoustic version ]
4,172 views Premiered on 30 Sept 2020
オリジナルはこちら。カナダ出身のカントリー、ポップ歌手。ビッグ・ネームでグラミー賞何度も獲っているそうだ。
Shania Twain - You’re Still The One (Official Music Video)
205,048,057 views 8 Oct 2009 おー2億超え再生数。
ダンドゥット歌手はみんな英語圏の歌にかなり親しんでいるらしい。ロック系だとガンズン・ローゼズ、ポップ系だとジャスティン・ビーバー、レイディ・ガガ、マルーン5、エド・シーラン、などなど要するに歌モノが人気であるようだ。
でも、Lilin Herlinaが英語で歌っているのを聴くと、おお、こんな人が!と驚くね。1980年スラバヤ近郊のモジョクルMojokertoト生まれ、コプロ歌手の本流中の本流、かわいい高音での泣き節が最高。
ダンドゥットへの外からの影響では、メタル系ロックとスカ・レゲエは聴けばすぐにわかる。インド映画とアラビア語圏(エジプトのことだろうか?)からの影響は過度に強調されている。でも、実は英語の歌、とくにカントリー、ポップ・カントリーからの影響がかなりあるのだよね。
ただし、この影響は、東アジア・東南アジアのポップ・ソング全般に及んでいて、どこまでUSAからの直送か、どれが日本や台湾を経由したものか、それともシンガポールやマレーシアを経由したものか、腑分けした分析はほとんど不可能なんだよ。
ダンドゥットについて英語圏から発信する学者もジャーナリストも、なぜかカントリー、ポップ・カントリーの影響を言わない。インドネシアのインテリがダンドゥットを卑下するように、英語圏の学者・ジャーナリストもカントリーを卑下していて、外国へ影響があっても認めないのだ。ジャズやロックやブルースやヒップホップだと、それほど影響していないのに、過度に強調するのにね。
以下の歌なんて、カントリーをムラユー風にしたような歌なんだけどね。
DISINI DIBATAS KOTA INI - TOMMY J PISA | Cover Lilin Herlina Ft Black Soup [ ACOUSTIC VERSION ] 1980年代初期のヒットでインドネシア語、南スマトラ州出身の男性歌手
36,587 views Premiered on 31 Oct 2020
実は、次の歌Cidro 2(およびCidro)こそ、インドネシア版ポップ・カントリーと言っていいのだが、たいていのコプロの野外ライブではカントリー臭さが消され、ダンス大会になっているものも多い。ここ十年でのカバー数は最高の部類で、何千種類ものビデオがアップロードされている。
この歌のカバーで泣き節なら最高だったLilinさん。その代表作ジャワ語ダンドゥットを生ギターのみのバージョンで聴いてみよう。
Panas panase serngenge kwi 歌詞の一部、似たタイトルと区別するため- CIDRO 2 - DIDI REOG 正体不明のソングライター、この歌以外知らないし、本人が歌っているのも見たことない | Cover Lilin Herlina [ ACOUSTIC VERSION ]
31,406 viewsPremiered on 13 Oct 2020