世界の果てでダンドゥット

ダンドゥットは今、現在が一番おもしろいぞ!

R.I.P. Tina Turner; 実は苦手な歌手であります

2023年5月23日死去、スイスの病院で、スイスの市民権を得ていたそうだ。亡くなったときだけ大げさに持ち上げるのもなんだが、R&B女性歌手として最高の存在、アメリカ合衆国20世紀を代表する歌手でありましょう。

ただし、日本の多くのR&Bファンも同じだと思うけれど、わたしはちゃんと聴いたこと、ほとんどないんだよ。すみません。

1961年のR&Bチャート2位、ポップ・チャートで20位。

R.I.P. TINA - 1961 HITS ARCHIVE: It’s Gonna Work Out Fine - Ike & Tina

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1960年代までたくさんあった男女デュオのコミカルな歌。ジャマイカでも影響受けた曲がたくさんある。ジャマイカのレゲエのToasting(後のDJ、ラップ)、歌に脇からちゃちゃを入れるスタイルって、この種の歌から影響受けているのじゃないだろうか。ただ、このシャウトする歌い方、レゲエにはほとんど無いのだよね。

Lorna Bennett - Breakfast In Bed + B面 (2:53~)Scotty & Lorna - Skank In Bed(1972) オリジナルはUKの女性シンガー、ダスティ・スプリングフィールドだが、ぜんぜんヒットしなかったようだ。作詞作曲はUSAアラバマ州のマッスル・ショールズの白人ミュージシャン。

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River Deep Mountain Highがフィル・スペクター/ジェフ・バリー/エリー・グリーンウィチというニューヨークのユダヤ系ソングライター・チームによる歌であるが、1960年代R&B界は、白人ソングライターが曲を書くというタイプが多かったのだ。

クリーデンス・クリアウォーター・リバイバルのProud Mary(1971)をカバーして大ヒットになったように、早くからロック・バンドの曲もカバーした人。UKミュージシャンとの共演も早い。次は、UKの鬼才(変態?)映画監督ケン・ラッセルによるThe Whoの〈ロック・オペラ〉トミーから。ケン・ラッセルの画面作りって、すごい派手なように記憶していたけれど、よく見ると、固定カメラで舞台を撮るようなのが多いのだね。このYoutubeの音声ではわからないけれど、映画はものすごい大音響・大音圧のサウンドで、日本では隣(別の階?)の映画スクリーンの客から苦情が来たとか。

Tina Turner - Acid queen. (Tommy) (1975)

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『マッド・マックス』のテーマ・ソング。これって、作詞作曲もプロデュースも主要なミュージシャンもみんな白人なんだね。

We Don't Need Another Hero (Thunderdome)(1985)

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ティナ・ターナー自身はドサ回りのライブ歌手から身を起こした歌手だけど、追悼コメントを出している女性歌手たちって、ほとんど音楽学校で声楽の勉強したような歌手ばかりで、つまんねえんだよな。いや、よく知らんのに断言できないけど。

いつものように、日本のメディアのニュースは外信を伝えるだけで、とほほな内容ですね。芸能・エンタメ記事にあまり力をいれていないAljazeeraだってもっとまともな記事なのに。そういえば、今年2023のカンヌ映画祭批評家週間でグランプリをとったマレーシアの華人女性映画監督のホラー映画Tiger Stripesもちゃんと記事にしているのだ。