世界の果てでダンドゥット

ダンドゥットは今、現在が一番おもしろいぞ!

Imlek 2023, Gong Xi Fa Cai! 春節は道教寺院でダンドゥット

さすがLala Widyさん、春節祝いのフェスにも出演。場所はSam Poo Kong - 中部ジャワ州スマラン(Semarang)道教寺院。明朝初期の提督・鄭和(ていわ、Zheng He)を祀るお寺であります。ええ?ムスリムがこんなところで歌ってお祝いして踊っていいのかって?明朝期の海域アジア史の知識がちょっとある方ならご存知のとおり、鄭和ムスリムであります。無問題!

なお、この記事を書いたのは3月であるが、あまりに季節はずれなので、日付を1月25日に変更しました。

LALA WIDY - THE BEST OF Keane Mgnよりジャワ語ソング5曲、スンダ語1曲。

www.youtube.com

現在の中華人民共和国政府は、一帯一路構想などと称し、海外へ経済・軍事覇権をうたっております。その歴史的根拠(?〉として、明朝期の〈鄭和の大航海?〉も利用されているようであります。実際には、どの程度の規模だったのか疑問がもたれております。とくに、デカいだけの船が実際に海の上を進めたのか不明であります。

でも、当時、海域アジア/ヌサンタラにはムスリムとムラユのネットワークがあり、航海技術・地理的情報も漢民族よりずっと進んでいたわけ。漢民族の王朝は、そのネットワークにちょっと参加させてもらった程度。

そして、現地のジャワでは、このように道教のカミサマとして祀られ、イスラム教徒がお祝いしているのでありますよ。日本語環境でのネット弁慶たちは、事あるごとに「中国人が~!反日が~」とエコーチェンバー現象を起こしておりますが、現地の華人/チャイニーズ系は、すっかりジャワに土着しております。だいたい、20世紀の中国の影響に限っても、台湾経由もあるわけで、ビジネスのためにつきあうだけで、中国共産党に忠誠をつくす華人などいるわけないでしょう。

次は、同じビデオ制作会社から、同じく春節の行事。リズムが単調で、ものすごくつまらない。こんな感じのダンスや祭でも、音楽はダンドゥットを使ったものがたくさんあるのだけれど。

Ful Meriah! Barongsai Imlek 2023 Sam Poo Kong Semarang

www.youtube.com

インドネシア共和国の祝日は、前年に決められて、毎年同じではないのだが、最近はイムレック/春節/中国正月は国家の祝日になっている。大統領府での式典もあるのだが、すげーつまんないので貼らない。