外務省は,IPSOSインドネシア社に委託して,平成29年(元号を使う掟があるようだ)つまり2017年3月にASEAN10カ国(ブルネイ,カンボジア,インドネシア,ラオス,マレーシア,ミャンマー,フィリピン,シンガポール,タイ,ベトナム)における対日世論調査(各国において18歳から59歳までの300名を対象に,インターネット及び一部訪問面接を併用した調査)を行ったところ,結果概要は以下のとおりです。
平成29年11月1日報道発表。上のリンクからPDFファイル入手可能。その、最初の質問の(日本語訳)が、
Q1 あなたは母国語以外の言語習得に関心がありますか。
1 非常に関心がある 59%
2 やや関心がある 26%
3 あまり関心はない 10%
4 まったく関心はない 4%
おいおい、天下の外務省が、ネットのドキュンが使う母国語って用語使うのかよ!ちなみに上の%はASEAN全体の数字。その次の質問がすごい!
Q1-2 あなたは次のどの言語の習得に関心がありますか。
1 日本語 58%
2 中国語 49%
3 韓国語 33%
4 アラビア語 19%
5 フランス語 39%
6 ドイツ語 29%
7 スペイン語 16%
8 ロシア語 8%
9 その他( )
おいおい、なんで回答の選択肢に英語がないのだよ? それにこれはASEAN各国での調査だから、選択肢にマレー語とかタイ語とかベトナム語がないとおかしいだろ?
ASEANで、フランス語やドイツ語に関心がある人間がこんなにいるとは考えられないけど。さらに日本語や中国語(プートンホワのことか?ジッチャンの話す広東語や福建語や潮州語ではないだろうな?)韓国語を学びたい人間が、こんなにいるわけないだろ!
まあ、日本人は言語の習得を難しく考えすぎるのであって、普通、1から10まで数が数えられて、オハヨとコニチワを言えれば習得したことになるからねえ。
最後のほうに回答者の学歴と収入 %はインドネシアからの回答
F4 あなたの最終学歴をお知らせください。
1 小学校(未了) -
2 小学校卒 -
3 中学校(未了) 1%
4 中学校卒 1%
5 高等学校卒 22%
6 専門学校卒 13%
7 大学卒 57%
8 大学院卒修士 6%
9 大学院卒博士 0%
大卒が57%だって。つまりジャカルタあたりの大企業に勤めている階層だろうね。中学校未了と正直に回答している人が1%いるのは心強い。専門学校というのが、よくわからないのだが。中学卒業して専門学校というコースもあると思うが。それに18歳以上を調査しているわけだから、在学中という選択肢がなきゃおかしい。
F5 あなたの世帯月収をお知らせください。
[インドネシア]
1 RP. 749,999 以下 4%
2 RP. 750,000-3,999,999 46%
3 RP. 4,000,000-6,999,999 34%
4 RP. 7,000,000 以上 14%
5 わからない・回答拒否 2%
これも回答に困る質問だ。高卒・大卒が大部分の回答者だったら、自営業や会社役員が多いはずで、そんな人たちは月収単位では考えない。配偶者がいたら、当然その収入も多いはずで、お互いの収入を把握しているのだろうか? それにジッチャン・バッチャンも世帯に含めるか含めないか(あるいは、ヨメやムコも世帯に含めるか)で答えが違ってくると思うが。各国で世帯の概念、法規が異なるはずだ。
で、この収入、ジャカルタあたりの夫婦を合わせた数字としては少なすぎるんだけど。調査の行われた2017年のジャカルタの最低賃金は3,355,750ルピア(ブカシ県やカラワン県はもっと高い)。高卒や大卒の夫婦そろって最低賃金ぐらいしか稼いでないのか?中部ジャワ州や東ジャワ州の田舎の数字だったら多いというか平均ぐらいだろうけど。
この調査の本体、つまり日本への関心度、好感度については、まあ、非常に心優しい回答であります。だいたい、普段考えていない経済や外交について、ちゃんと是非・高悪を答えられるのはごく一部の人間だと思うけど。たとえば、あなたは次のような質問に答えられますか?
マレーシアとタイ、どちらが発展すると思いますか?
日本は、ミャンマーとカンボジア、どちらと関係を深めるべきですか?
インドネシアの音楽とタイの音楽、どっちが好きですか?